社交

ざんねんな人間図鑑

お月様週間、に失恋。

さよなら、わたしのすてきなおんなのこ。

遠い昔わたしを好きで居てくれた画面の向こうのあの子はきっと、きっともうわたしを好きじゃない。わたしの後ろをついてまわってなんかくれない、わたしはあなたの手足を動かす理由じゃなくなった。
わたしのことを嫌いになった方が、きっと幸せだったろう。
まだ汚い醜いわたしでいます。あなたはどうですか? いつかのあの日より世界はひかっていますか? そうだとうれしいな。


わたしは恋をして、5日日で失恋した。
サヨリちゃんというひとりの女の子の死をもって、わたしは画面をそっと閉じて。冷たい指先を動かしてみて、わたしは生きている。こうやって血が行き交っている。サヨリちゃんのことをなにも知らないのに、サヨリちゃんは死んでしまった。文化祭のその日、首を吊ったサヨリちゃんが画面にあらわれて。サヨリちゃんは死んだんだ。彼は感情を吐き出して、まっくらになって、それで終わったけれど、わたしのなかのサヨリちゃんがえへへと笑って消えない。わたしのあたまからでていけ、と一心に書かれた詞を、たぶんわたしが本当に目の前にしたら。手が震えて泣きじゃくってしまうだろう。サヨリちゃんのあたまのなかを彼がいっぱいいっぱいにしてしまったのだろうか。彼とわたしは間違ったのだろうか。あの時なにも言わなければ、別のことを言っていたら違っただろうかと思ったけど、たぶんきっと、何と言ったとしても、何をしたとしても、サヨリちゃんはあの日死んだのだろう。わたしの大好きなおんなのこ。サヨリちゃんが好きだったのは画面の中の彼だったろうけど、それでもわたしはずっとサヨリちゃんが大好きだった。えへへと笑うのも、チャーミングな赤いリボンも、あなたの書く詞も。だからどんなかたちでもサヨリちゃん、あなたのいた世界を見届けるから。今は弱いわたしを許してほしいの。きっと絶対に、サヨリちゃんの暮らしたその世界のすすむところを見に行く。わたしの大好きなおんなのこ。

ずっとずっと、自分のための言葉を書いている。